中学に入学すると、吹奏楽部がある学校も少なくないですよね。
ピアノなどの音楽をやってきた子なら、吹奏楽部に興味を持つのではないでしょうか?
吹奏楽部に興味のある子や、これから楽器をやってみたい大人の人まで、吹奏楽初心者さんには、ぜひ参考にしてほしい内容となっております。
私は中学生の時に吹奏楽部へ入部しました。
私の母校は吹奏楽コンクール、全国大会常連の強豪校でした(笑)
3年間、吹奏楽をガチでやって、その魅力にどっぷりとハマってしまったんですよね。
その後は中学の卒業生で立ち上げた一般の楽団に所属し、吹奏楽を続けていました。
長くなりましたが、本題へ行きましょう!!
ユーフォニアムの魅力は?
早速、ユーフォニアムの魅力から紹介していきます。
- オールマイティに出番がある
- 柔らかい音に癒される
- 合奏曲に深みを出せる
- 見た目がかわいい
詳しく見ていきましょう。
オールマイティに出番がある
ユーフォニアムは「なんでも屋」と呼ばれるほど、何でもやります(笑)
主旋律(メロディー)、対旋律(オブリガード)、伴奏も頭打ち後打ちetc…とにかくいろいろ使われます。
もちろんソロもあったりします!!
いろんなパートを演奏できるため、たいへん勉強にもなります。
柔らかい音に癒される
ユーフォニアムの音は柔らかいです。癒しです。
金管楽器と言うと、トランペットやトロンボーンみたいにパーーーーーン!!!!と張りのある音のイメージを持つ人が多いかもしれませんが、ユーフォニアムは違います。
全てを包み込むような柔らかな音です。
他の楽器の音とも馴染みがよく、アンサンブルや吹奏楽向けの楽器と言えるでしょう。
カッチリした曲だと「ボヤボヤすんな!!」とか怒鳴られましたけど、それはそれで(笑)
合奏曲に深みを出せる
音色の特徴上、他の楽器の音とよく馴染みます。
「私がユーホよ!!」と自己主張するのではなく、程よく調和するのです。
なんて平和主義の楽器なのでしょう。
そんなユーフォニアムがたまに与えられるソロでバシィッ!!と決めたら、みんな惚れてしまいます。
ヤバイ、好き…!!!!
すべてがかわいい
これは説明不要ですね。
めっちゃ主観でごめんなさい。
曲線ばかりのまるっこいフォルム、かわいいじゃないですか。
音柔らかいし、すっっっっっっごくメロディーを魅き立てるのでかわいいじゃないですか。
ピストン外せば一緒にお風呂入れるんですよ!!
(水洗いはしたことありますが、湯舟に浸けたことはありません)
本当、かわいいところしかありません。
ピストンやバネなど、分解できるところを全て外せば、管内を本当に水洗いすることは可能です。
が、実践するのであれば自己責任でお願いいたします。
ユーフォニアムってどんな楽器?
ユーフォニアムの魅力について、語らせていただきました。
魅力的なのは分かったけど…
そもそもユーフォニアムってどんな楽器なの?
そうですよね。
ユーフォニアムってちょっとマイナーですからね。
そこは自覚しています。
そもそもユーフォニアムってどんな楽器なのか、紹介します。
金管楽器の仲間
ユーフォニアムは金管楽器の仲間です。
金管楽器と言えば、トランペットやトロンボーンは有名ですよね。
金管楽器の名の通り、銅と亜鉛の合金である、真鍮でつくられています。
銅と亜鉛の配合により、イエローブラス、ゴールドブラスがあり、吹き心地や響きに違いがあるそうですよ。
イエローブラス:明るい華やかな音
ゴールドブラス:深みのある豊かな音
ちなみに、金管楽器って金と銀のものがありますよね。
私が中学生の時には
金色の楽器:固めで明るい音
銀色の楽器:柔らかく、馴染みやすい音
と言われていました。
参考:【管楽器】管楽器の選び方~トランペット編~♪|島村楽器
抱っこできるサイズ感
実際に左手で抱きかかえるように持つので、まさしく「抱っこできるサイズ感」です。
かわいい!!
愛着わく~♪
実際に私のユーフォニアムを計測してみました。
体長(ベルの先から底まで):66cm
重さ:4.2Kg
大きさは生後半年くらい、重さは生後1~2ヶ月くらいの赤ちゃんと同じです。
かわいいでしょ?
ちなみにハードケースのみの重さは5.0Kgでしたので、ケースに収納したユーフォニアムは10Kg近くなります。
ハードケースしか持っていないので、楽団所属中は大変でした(笑)
音域は中低音
ユーフォニアムの音域は中低音です。トロンボーンやホルンと同じような音域です。
ところで、ユーフォニアム以外の楽器の音域も気になる人がいるのではないでしょうか。
吹奏楽で使う楽器を、音域別に分けると以下のような感じになります。
出せる音域が広い楽器、同じ楽器でもパートによって音域が変わりますので、グループが被っている楽器もあります。
音域 | 楽器名 |
---|---|
高音 | ピッコロ、フルート、オーボエ、クラリネット、 ソプラノサックス |
中高音 | オーボエ、クラリネット、ソプラノサックス、 アルトサックス、トランペット |
中音 | イングリッシュホルン、クラリネット、 アルトクラリネット、アルトサックス、テナーサックス、 ホルン、トロンボーン、ユーフォニアム |
中低音 | アルトクラリネット、ファゴット、バスクラリネット、 バリトンサックス、ホルン、トロンボーン、 ユーフォニアム |
低音 | ファゴット、バスクラリネット、チューバ、コントラバス |
参考:「吹奏楽で使われている楽器のグループ分け」プロの指揮者・岡田友弘氏から悩める学生指揮者へ送る「スーパー学指揮への道」第40回|Wind Band Press
マウスピースを使って音を出す
金管楽器は、マウスピースを使用し、唇を振動させることによって音を出します。
ちなみに、木管楽器は葦の仲間の植物からつくられたリードを使用して音を出します。
このリードが振動することで音が出るのです。
ただ音を出すことに限って言えば、木管楽器よりも金管楽器の方が難しいと言われています。
現役時代は、冬場の唇荒れ注意でした。
ピストンが4本ある
ユーフォニアムのピストンは基本的に4本あります。
このピストンを押すことにより、空気が通る管が変わり、音を変えられます。
ピストンの押し方と、息の吹込み方で音階を奏でます。
ちなみに他の金管楽器は
トランペット:3本のピストン
ホルン:3つまたは4つのロータリー(左手操作)
トロンボーン:管のスライド
チューバ:4本のピストン、またはロータリー
中には3本ピストンのユーフォニアムや、ちょっと小柄な「バリトン」と呼ばれるユーフォニアムの仲間もあります。
このピストンの数で、何が違うのか気になります?
3本ピストンと4本ピストンの違い
違いはこんな感じです。
ピストン数 | 特徴 |
---|---|
3本ピストン | ・吹き心地が軽い ・管が短い分、重さが軽い ・運指に限界がある |
4本ピストン | ・やや重めの吹き心地 ・管が長くなり、楽器が重い ・運指の幅が広がる |
3本ピストンのバリトンを吹いていた時は、確かに音が出しやすかったのを覚えています。
ユーフォニアムを初心者におすすめする理由
なぜ、私が初心者さんにユーフォニアムをおすすめするのか、理由を紹介します。
- いろんな経験ができる
- 音を出しやすい
- 右手ピストン
- 楽器は学校で借りられる
- 木管楽器より手入れが楽
- とにかくかわいい
ひとつずつ紹介します。
いろんな経験ができる
さきほども説明した通り、主旋律、対旋律、伴奏とさまざまなところで使われます。
ですので、いろんな経験ができ、それぞれのパートの気持ちも分かります。
初心者さんは「メロディーを担当するのが目立つし格好イイ!!」と思いがちですかね。
しかし、しっかりと土台となる低音楽器たちの伴奏、主旋律を彩る対旋律、吹奏楽でひとつの曲を仕上げるには、すべてのパートが必要不可欠です。
主旋律には主旋律の、伴奏には伴奏の難しさや思いなどがあります。
それらをすべて経験できるのは、ユーフォニアムです。
音を出しやすい
ユーフォニアムのマウスピースは人間の唇のサイズにちょうどイイ大きさと言われています。
仲間から借りて、トランペットやホルンも吹いたことがあるのですが、マウスピースが小さく、唇に力が入ってしまい、なかなか音を出すのが大変でした。
また、私は一時チューバを担当したこともあります。
しかし、ユーフォニアムを吹く感じで音を出すと、チューバなのに高音ばかり出てしまいました(笑)
あと、やはり大きいので、慣れないうちは音の出だしが周りと合わず「遅い!!」と注意されていました。
ユーフォニアムとトロンボーンのマウスピースは同じものとして売られていますよ。
右手ピストン
右利きの人が多いので、やはり右手でピストンを操作できるのは演奏しやすいと感じるでしょう。
たとえば…
ホルンは右手をベルの中に入れて構えるので、ロータリーの操作は左手になります。
左利きの人には有利かもしれませんが、右利きだと速いテンポの時に大変だなーと思います。
トロンボーンは管をスライドさせ、吹き込む空気が通る管の長さを変えることで音を調節します。
微妙にズレると、それだけで音程が変わってしまいます。
こんな感じで、ユーフォニアムは他の金管楽器より演奏しやすいと言えます。
楽器は学校で借りられる
学校によりますが、多くの学校でユーフォニアムは貸し出しされているのではないでしょうか。
私の通う中学では、フルート、クラリネット、サックスになった子は、自分の楽器を購入していました。
強制購入だったかはわかりませんが…
自分の楽器の方が絶対愛着も湧くし、新しい楽器はキレイで羨ましかったので、必ずしも奏者のメリットではありません。
しかし、お子さんが吹奏楽部に入部した保護者にとっては、かなりのメリットではないでしょうか。
木管楽器より手入れが楽
金管楽器全般に言えることですが、手入れは楽です。
抜き差し管にグリスを塗ったり、ピストンやロータリーにオイルを差したりするのが基本のメンテナンスです。
管の中やピストンの手入れなどの大掃除は…たまにですかね(笑)
木管楽器って、練習のあと管内の水分を吹いたり、キーの内側についた水分を取ったりと面倒くさそう大変そうだなぁと思って見ていました。
また、直射日光にさらすと、木でできたクラリネットやオーボエなどは割れてしまうらしく、タオルをかけるなど気を遣っていましたね。
金管楽器なら、屋外の演奏時に晴れでも雨でも比較的大丈夫です。
マウスピースは一度買えばOK
金管楽器のマウスピースは一度買ってしまえば、長く使えます。
落として歪んでしまった、違う吹き心地のものが欲しいなどとならない限り、一つ持っていれば事足ります。
ユーフォニアムのマウスピースなら¥8,000代から、高いと¥20,000近くするものなどさまざまです。
一方、木管楽器が使うリードは消耗品です。
ヒビ割れしたり、欠けたりするとキレイな音が出なくなります。
ちなみにクラリネットのリードは1箱10枚入りで¥2,500~から購入できるようです。
消耗品な上に、全てのリードが合う訳ではなく、私の友人は
「1箱の中に使える(相性の良い)リードが1、2枚入っていればイイ方だよ。」
と言っていました。
とにかくかわいい
はじめの「ユーフォニアムの魅力」のところで語り尽くしたので、ここでは割愛しますね(笑)
ユーフォニアムの悲しい点
デメリットとは言いませんが、ユーフォニアムには悲しい点もあります。
オーケストラでは使用されない
一般的なオーケストラでは、ほとんど使用されません。
理由としては
「割と新しい時代にできた楽器だから」
「大所帯のオーケストラを支えられるくらいパワフルな低音域を金管楽器に任される時代に、チューバが勢力を持ったから」
などの説があるそうです。
「こんなにイイ音出してるのに!!」と悲しくなりますが、オーケストラに出てこないからか、知名度はあまり高くありませんよね。
あ、でも最近ユーフォニアムをメインにしたアニメがありますよね!!
そのお陰でユーフォニアム人気が出ているかも!?
華やかさには欠ける
最大の特徴でもある
- 柔らかな音
- 周りに調和する音
- 中低音の低めの音
が、言い方を変えれば華やかさに欠けるとも言えます。
自己主張が強くないので、曲によっては埋もれいると感じることもあるかもしれません。
重い
ユーフォニアムは重いです(笑)
【ユーフォニアムってどんな楽器?】でも紹介しましたが、約4Kgあります。
米袋(5Kg)より軽い~♪
ですが、吹奏楽の楽器の中では重い方です。
ちなみに他の楽器の重さはこんな感じです。
フルート450g
クラリネット900g
トランペット1Kg
アルトサックス2.5Kg
ユーフォニアムって重いね。
私がユーフォニアムを始めた頃は、腿にアザができました(笑)正しい構え方では、腿に置いちゃいけないのですけどね。
私が所属していた部活や楽団では、マーチングはしませんでしたが、演奏会によってはスタンドプレーがありました。
立って吹くだけでも大変ですが、立ったり座ったり、左向いたり右向いたり、完全に筋トレでしたね。
私が所有するユーフォニアム
私のユーフォニアムはYAMAHA YEP621です。
なぜこのユーフォニアムにしたかというと、4番ピストンが横についているタイプに憧れたからです。
中1の頃、パートの3年の先輩が使用していたのが、横に4番ピストンがついているタイプだったからです。
超絶上手くて、憧れの存在でした。
今思えば、決して安くはない楽器を購入するのですから、しっかりと吟味すれば良かったと思うところもあります(笑)
たとえば…
- 細管か太管か(必要な肺活量が違ってくる)
- どのメーカーにするか(有名なのはYAMAHA(ヤマハ)、BESSON(ベッソン)、Willson(ウィルソン)あたり)
- 3本ピストンか4本ピストンか(吹き心地や必要な肺活量が違うから)
- 金色か銀色か(音色が微妙に違うから)
まぁ、プロになる訳ではありませんし、若気の至りでめぐり合ったユーフォニアムに不満はありません。
私が所有するマウスピース
折角なのでマウスピースも紹介させてください。
私が所有しているのは、この2つです。
細管のVINCENT BACK 5GS
太管のSchilke 51
VINCENT BACKは学生時代に、学校や楽団の楽器を借りている時に使用していました。
楽器本体は買ってもらえませんでしたが、マウスピースは親に買ってもらえました。
SchilkeはYEP621のユーフォニアムを購入した時に、一緒に購入しました。
憧れの先輩が使っていたというだけでSchilkeにしました。
楽器購入後の様子
現役時代はずっとピストン4本が横並びタイプの、細管ユーフォニアムを使っていました。
が、憧れだけで4番ピストンが横についているタイプの太管ユーフォニアムを買ってしまった、という状況でした。
最初は慣れなかったですね(笑)
- 4本ピストンなのに、3本タイプの運指を使ってしまうことが多かった。
- 当時は細管から太管になった吹き心地の違和感みたいなものはなかった。
- 借りていたものより重くなった。
- 所有欲はめちゃ満たされた。
こんな感じでしたが、初めてMyユーフォニアムで舞台に立った時は感動でした!!
まとめ
ユーフォニアムの魅力や、吹奏楽初心者さんにおすすめしたい理由などを紹介しました。
私のユーホ愛が強すぎて引いてしまわれた人はいませんでした?
- 初めて吹奏楽をやるならユーフォニアムがおすすめ
- 柔らかい音色にかわいらしいフォルム、何よりいろんな経験ができて、音楽の勉強になる
- あんまり目立つことはないけれど、合奏した時の深みを増すあの感じはヤミツキに
吹きやすいので、入部した際には、ぜひユーフォニアムも体験してくださいね!!
大人の新しい趣味にもおすすめできます!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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