私は手帳も大好きですが、万年筆も大好きです。
そして「万年筆ならPILOT!!」と、日本ブランドのPILOTを崇拝しています。
そんな私が、今回はPILOTのkakuno(カクノ)について語り尽くしたいと思います。
これから万年筆を使ってみたい人に、有益な記事となっています。
カクノを使った感想|私の主観
私がカクノを使った超個人的な感想は、「手軽に楽しめて、良き」です。
鉄ペンだからと言って固すぎる感じもなく、インクフローが渋いこともなく、快適に使えます。
私は同ブランドのグランセも持っているのですが、金ペンと比べてしまうと柔らかな書き心地に、そりゃ劣ってしまいます。
しかし、日常使いにガシガシ使っても大丈夫って思えるタフさには安心感があります。
たとえば、
私はカクノを仕事で使うこともあるのですが、会議するところへ向かう途中、落としてしまったりするんですよね。
滅多に落としませんが、今のところ割れたり、書き味に変化が出たりなど不具合は起きていません。
ハードに使える(多少雑でもOK)頼もしさや、安いのにバツグンの書き味で「万年筆で書く」ことを楽しめるカクノは、私の大好きなペンです。
万年筆は繊細な筆記具なので、大事に使いましょうね。
カクノの基本情報
カクノの基本情報を紹介します。
製品名 | kakuno(カクノ) |
---|---|
品番 | FKA-1SR |
価格 | ¥1,100円(税抜き¥1,000円) |
サイズ | 最大径:16.0mm 全長:131mm |
ペン先 | 特殊合金 |
文字サイズ | EF(極細字)・F(細字)・M(中字) ※パステルカラーシリーズのみEF対応 |
軸・キャップ | リサイクル樹脂 (軸・キャップ:再生PC/首:再生AS) |
本体カラー | 全16色 |
インク補充方法 | コンバーター:CON-40 カートリッジインキ |
低価格なのにカラーや文字サイズが豊富にあるのは嬉しいですよね。
しかも、カートリッジもコンバーターも両方使えるなんて最高です。
参考:カクノ|PILOT
カクノのラインナップ
カクノはカラー別に3つのシリーズがありますので、商品ラインナップを紹介します。
- ブラック軸の基本シリーズ
- ホワイト軸のパステルカラーシリーズ
- クリアカラーのファミリーシリーズ
一つずつ紹介しますね。
基本シリーズ
軸カラーがブラックで、キャップがビビッドカラーのカクノです。
カラーはオレンジ、ピンク、レッド、ライトグリーン、ブルー、グレー、の6色あります。
文字サイズはF(細字)・M(中字)から選べますよ。
PILOT パイロット 万年筆カクノ kakuno
パステルカラーシリーズ
軸カラーがホワイトで、キャップが優しいソフトカラーのカクノです。
カラーはソフトピンク、ソフトブルー、ソフトバイオレット、ソフトイエロー、ノンカラー(透明)の5色です。
パステルカラーシリーズのみEF(極細字)に対応しています。
手帳や小さな字で書きたい人におすすめです。
ちなみに私が持っているカクノはノンカラーの透明軸です。
【PILOT】パイロットシンプルで使いやすい万年筆 kakuno カクノ FKA-1SR
ファミリーシリーズ
軸もキャップもクリアカラーのカクノです。
カクノパパ ブルー、カクノママ レッド、カクノボーイ グリーン、カクノガール ピンク、カクノベビー イエローの5色があります。
【PILOT】パイロット シンプルで使いやすい万年筆 kakuno カクノ 透明軸 細字・中字 FKA-1SR
カクノの特徴を紹介
カクノの特徴を紹介します。
- こだわりの設計
- 環境に優しい
- デザイン賞受賞
詳しく紹介していきます。
こだわりの設計
カクノは子供の安全性や楽しく正しく書くためのこだわりの設計がつまっています。
- ペン先の笑顔マーク
- キャップのくぼみ
- 本体全体が六角形
- 三角グリップ
ペン先の笑顔マークは、ただ可愛いだけじゃないんです。
万年筆のペン先の当て方によって書ける向きが決まっています。
笑顔マークを上にすることで、サラサラと書くことができるんですよ。
笑顔マークが見えるように持つ、が子供にもわかりやすいですね。
また、カクノのキャップや軸は六角形で、誰もが持ちやすい形になっています。
キャップのくぼみがあることで、力の弱いお子さんでも、キャップを開けるのも簡単です。
本体の六角形には転がりにくさも配慮されています。
そして、万年筆を自然と正しい持ち方に導くように、グリップ部分は三角形になっています。
丸みのある緩やかな三角形で、自然にフィットしますよ。
カクノがそもそも太めの軸径なので、持ちやすさはバツグンです。
環境に優しい
カクノはPILOTの【BEGREEN】商品です。
この【BEGREEN】は地球にやさしい素材を使った、PILOTのエコロジー製品のことです。
【BEGREEN】の取り組みは以下の2つです。
- 再生材を利用したリサイクル
- 不燃物廃棄量の削減
もう少し詳しく説明しますね。
PILOTで使用される再生材は以下のようなものです。
- 家電製品などのプラスチック部分
- 工場内で発生するプラスチックのスクラップ
- 海洋プラスチック
どれもゴミとして処分されるものですね。
ちなみにカクノの場合、軸とキャップは再生PC(再生ポリカーボネート樹脂)、ペン先がついている首部分が再生AS(再生アクリロニトリル・スチレン樹脂)となっています。
不燃物排気量の削減は「インキの詰め替え・補充型製品」の開発を行っています。
デザイン賞受賞
カクノは2014年のグッドデザイン賞とキッズデザイン賞の審査委員長特別賞を受賞しています。
グッドデザイン賞受賞の理由は、子供向けのファースト万年筆として、「楽しく」「正しく」「気軽に」使えるところが評価されました。
キッズデザイン賞受賞の理由は低価格な子供向け万年筆でも、大人用と同じペン先を使用しており、書き味に優れているところ、デジタル時代だからこそ「書く」ことを大切に思う姿勢が評価されました。
グッドデザイン賞:デザインが優れた物事に贈られる賞。日本で唯一の総合的デザイン評価・推奨制度。公益財団法人日本デザイン振興会主催。
キッズデザイン賞:子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン、創造性と未来を拓くデザイン、そして、子どもたちを産み育てやすいデザインの顕彰制度
PILOTの万年筆インク
カクノはカートリッジとコンバーター両方使える、と紹介しました。
折角なので、PILOTの万年筆インクについても触れておこうと思います。
ボトルインク
PILOTでは、黒・青・赤のスタンダードなインクから、色彩雫の色とりどりのインクがあります。
インキ30ml | ブラック、レッド、ブルー、ブルーブラック |
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インキ70ml | ブラック、ブルー、ブルーブラック |
インキ350ml | ブラック、レッド、ブルーブラック |
iroshizuku<色彩雫> | 20色以上取り扱いあり 50ml、mini15ml |
他にも製図用やTSUWAIROなどのインクもありますが、趣味などで使用する分にはあまり使用しないので、割愛しました。
私は色彩雫が大好きです!!
今までに花筏、月夜、紫陽花、竹炭、躑躅、冬柿、を購入したことがあります。
miniはこちらから。
カラーが自由に選べる3個セットになっています。
コンバーター
コンバーターはインク瓶からインクを吸入するための道具です。
PILOTのコンバーターは2つあります。
- CON-40(回転式 / 吸入量0.4ml)
- CON-70(プッシュ式 / 吸入量1.1ml)
全てのPILOT万年筆で使える訳ではないので、お手持ちの万年筆が対象になっているか確認してから購入しましょう。
ちなみにカクノで使えるコンバーターはCON-40です。
カートリッジ
スタンダードカラーからカラフルなものまで10色あります。
12本入り | ブラック、レッド、ブルー、ブルーブラック |
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5本入り | ブラック、レッド、ブルー、ブルーブラック、グリーン、バイオレット、ブラウン、ピンク、オレンジ、ライトブルー |
万年筆初心者さんは、カートリッジから始めることをおすすめします。
取り付け、取り扱いが簡単です。
いきなり大容量のボトルインクを買ってしまい、万年筆が合わなかった場合勿体ないですからね。
カートリッジで始めてみて、万年筆沼にハマってきたら、色彩雫で好きな色のインクを試してみましょう。
後ほど説明しますが、私は使い切ったカートリッジを洗浄して保管しています。
カクノの良いところ
私が感じたカクノの良いところを紹介します。
- コスパ最強
- カートリッジもコンバーターも両方使える
- 手入れが簡単
- かわいい
一つずつ説明しますね。
コスパ最強
カクノは¥1000の万年筆なのに、書き味はバツグンで、万年筆愛好家でも満足できる商品です。
なぜなら、カクノはPILOTの低価格商品なのに、他の価格帯の鉄ペン(コクーンやプレラなど)と同じニブ(ペン先)を使用しているからです。
子供用と言いつつ、書き味は天下のPILOTが誇るニブを使用しているのだから、書き味が悪い訳ありません!!
海外の万年筆だと、高価なものでも当たり外れがあると聞いたことがありますが、さすが日本の文具企業と言ったところでしょう。
カートリッジもコンバーターも両方使える
先ほども紹介したように、カクノはカートリッジもコンバーターも使用できます。
手軽なカートリッジもよし、本格的に味わうためコンバーターを使うもよし、自分の好みに合わせられますね。
私も最初はカートリッジから始めたので、カートリッジのケースがたくさん残っています。
そして、私は色彩雫を愛用しいているのですが、色彩雫を空のカートリッジに注入して使い回しています。
100円ショップに旅行用の化粧水などを詰め変える注射器が売ってるんですよね。
※化粧水などの詰め替えようなので針ではありませんが、細いので取り扱いは注意です。
万年筆の水性インクなら、水洗いでキレイに落ちますので、使い回し可能です。
よく洗って、よく乾かしてから使いましょう。
手入れが簡単
基本的には容器に水かぬるまゆを入れ、ペン先のあるパーツを浸けておくだけでOKです。
インクが乾いてしまった時は、ペン先を下に向けて流水で流してあげると良いです。
詳しくはPILOT公式ホームページに掲載されている使い方をご確認ください。
かわいい
カクノに一目惚れする人のほとんどが、その可愛さに魅かれているのではないでしょうか。
笑顔の子、ウィンクしている子など表情にいくつか種類あるんですよ。
クリアカラーのファミリーシリーズが誕生したので、表情が増えましたね。
また、カラーリングや小さめでコロッとしたデザインも堪らなくかわいいですよね。
カクノの残念なところ
私の大好きな万年筆ではありますが、カクノの残念なところ、イマイチな点も紹介します。
- インクが乾く
- 高級感はない
- 多少カリカリ感じる
こちらも一つずつ説明しますね。
インクが乾く
カクノはインクの乾きが早いと感じる人が多いようです。
誤嚥した時の窒息防止のため、キャップに通気口があるのが原因でしょう。
使用頻度が高ければあまり気にならないかもしれませんが、一度吸入したインクで長い期間持ってしまう場合は、インクの煮詰まりを感じます。
高級感はない
見た目はとっても可愛いカクノですが、万年筆特有の高級感はありません。
「¥1,000の万年筆に高級感を求めても…」
というところですが、高級感のある万年筆がほしい人には完全に不向きです。
割りと低価格で高級感のある万年筆が欲しいなら、コクーンやカヴァリエなどいかがでしょうか。
多少カリカリ感じる
カクノのペン先は特殊合金で、いわゆる「鉄ペン」のため、多少書き味にカリカリ感はあります。
紙との相性もあるかと思いますが、インクを吸収しやすい紙だと余計カリカリを感じるかもしれません。
柔らかくヌラヌラの書き味の万年筆が欲しいなら、金ペンをおすすめします。
が、手頃な鉄ペンでヌラヌラの万年筆が欲しいなら、ペン先をM(中字)にすると良いかと思われます。
より書き味が好みの万年筆を手に入れたい人は、文具店に足を運び、試し書きをしましょう。
カクノがおすすめの人
カクノをおすすめしたい人を紹介します。
- お子さん
- これから万年筆を始めたい人
- かわいい文房具が好きな人
- コスパ重視の人
- たくさんの色を同時につかいたい人(複数持ちたい人)
さぁ、一緒に万年筆ライフを楽しみましょう♪
おまけ|カクノの悲劇
完全に余談ですが、お付き合いくだされば幸いです。
先ほど、私が持っているカクノはノンカラーと紹介しましたが、私のファースト万年筆はカクノのソフトバイオレットです。
なぜ、今カクノのソフトバイオレットが手元に無いかって?
それは…
下の子が小さい頃(確か2歳くらい)、私がお風呂に入っている時に私のペンケースの中をあさったみたいで…
カクノ(ソフトバイオレット)を握って、そのまま縦に机へ目掛けてガンガン叩きつけていたそうです。
お風呂から出ると、ニブ(ペン先)が根本から90°に曲がったカクノを発見しました。
小さい子の手が届くところに置いておいた私が悪いのですが…
ファースト万年筆で思い入れも強かった分、本当にショックでした。
うちの子は握って叩きつけただけでしたが、小さい子って何でも口に入れますよね?
万年筆の先は尖っていて危ないのと、キャップを飲み込んでしまう危険もあります。
小さなお子さんのいるご家庭では、本当に万年筆の取り扱いに気を付けてくださいね。
まとめ
PILOTのkakuno(カクノ)について使った感想やおすすめポイントなどを語り尽くしました。
カクノは低価格帯なのに書き味バツグンの高コスパ万年筆です。
誰にでも使いやすいデザインや、お子さんへの配慮に満ちたデザイン、そして環境にも優しい素材でつくられています。
¥1,000で「万年筆で書く」ことを存分に楽しめますので、これから万年筆を始めてみたい人にぴったりです。
もちろん、既に万年筆沼にハマってしまっている人も満足できる万年筆ですよ。
ぜひ、PILOTのカクノをお試しください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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