お子さんがピアノを習っていると、「コンクールに挑戦」がチラつくことってありますよね?
コンクールってどんな曲を弾けば良いんだろう?
まだ出るか分からないけど、小学生がどんな曲を弾くのか知りたい!!
子供のピアノコンクールについて、選曲方法や小学生が弾いている曲が知りたい人は、ぜひ最後までお読みください。
また、子供のピアノコンクールは、いつから出場できるのかが気になる人は、こちらの記事も併せてご確認ください。
娘は4歳からピアノを習い始めました。
小1からコンクールに出始め、グレンツェンピアノコンクールと全日本ジュニアクラシック音楽コンクールに出場したことがあります。
私自身は子供時代に8年間エレクトーンを習い、中学の時は吹奏楽の強豪校で練習に明け暮れていました。
それでは、本題に入ります。
子供のピアノコンクール選曲方法4つ
娘のピアノの先生との話し合いの中で得た情報や、先生が選曲する時に重視している方法を紹介します。
その子のレベルやスキルに合っているか
当然ですが、その子によって得意・不得意は違い、習得した技術レベルも違います。
たとえば…
- 身体的に指がしっかりしてきて、鍵盤をしっかり押せる子
- 曲の雰囲気をよく捉え、音に表現を反映できる子
- リズム感が優れている子
十人十色、人によって特性は違いますよね。
得意な能力に合わせた選曲すれば、お子さん自身も弾きやすくなります。
逆に、苦手な能力を多用するような曲では上達に時間がかかり、心が折れてしまう危険があります。
娘の場合、指がふにゃふにゃで手首で弾こうとするため、十六分音符の駆け上がるようなフレーズや、行進曲のようなかっちりテンポの曲は苦手です。
コンクールで上位入賞を狙うのであれば、苦手も克服していく必要があります。
しかし、「まずはやってみよう!!」くらいの感じなら、お子さんの得意に合った曲にするのが良いでしょう。
身体的に弾けるか
オクターブが届かない、出てくる音域が広すぎて姿勢に無理が出る、などの身体的に厳しい曲は避けた方が良いでしょう。
オクターブが届かないのに無理をしても、隣の音が混じってハーモニーが濁ります。
無理な姿勢で弾いても、響きの良い音は出ません。
身体的な問題はどうしようもないので、選ばない方が無難です。
お子さん本人が好きな曲か
弾くのはお子さんですから、お子さん本人が「この曲、素敵だな~」「弾けるようになりたいな~」と思える曲の方が、練習への熱意が上がります。
クラシック曲だと、小さなお子さんにはピンとこないと思いますが、先生が見本で弾く、YouTubeなどの動画配信を視聴するなど、曲を知ってから決めた方が良いです。
なんとなくでも「いいな~」と思った曲にしましょう。
今のレベルよりも、ちょっと背伸びした曲
現在のお子さんのレベルより、背伸びした曲の方がスキルアップも目指せますし、練習のしがいがあります。
ちょっと背伸びの「ちょっと」具合は、ピアノコンクール当日から逆算して、あとどれくらいの練習期間があるのかによります。
娘の場合、今年の夏のコンクールについては、半年前から練習に取り掛かりました。
楽譜を渡された時は、正直「こんな曲弾けるようになるの!?」と驚愕しました(笑)
こんな曲弾ける訳ないと思っていた曲が段々形になっていったのですから、我が子ながら感動しました(親バカ)
合わない曲を選定するとどうなる?
お子さんに合わない曲を選定してしまうと、どうなるのか紹介しておきます。
上達が遅くなる
どんな曲でも練習をすれば上達はしますが、現状の能力に合わない曲は上達が遅くなります。
たとえば、リズム感が良くカッチリした曲が得意な子は、歌うような流れる曲は苦手かもしれません。
リズムを正確に刻む能力と、曲調に合わせた表現をする能力は別物です。
どんな曲でも弾きこなせるに越したことはありませんが、お子さんの得意な能力に合わせた選曲をした方が、上達は早くなるでしょう。
メンタルがしんどくなる
上記に述べた通り、なかなか上達しないと、お子さんのメンタル的にもしんどくなります。
ピアノコンクールに出る場合、毎日ピアノの練習をする必要があります。
なかなか上達しない曲に毎日向き合う辛さは相当なものです。
ただでさえ、友達と遊びたい、動画投稿を見たいなど、普通の子供が抱くような気持ちを抑えてコンクールに臨むのですからね。
心が折れるくらいなら、お子さん本人が「この曲好きだな~」と思えたり、お子さんの能力的に合う曲を選んであげた方が良いかと思います。
コンクールで入賞しづらくなる
合わない曲はどうしても上達が遅くなりやすいですし、練習にも身が入りにくくなってしまいますので、結果的にコンクール入賞を逃してしまう可能性が高くなります。
ピアノだけに限ったことではありませんが、コンクールの審査はシビアです。
娘も、あと1点足りないだけで落とされたのも1度や2度ではありません。
コンクール入賞はお子さんの自信や実績になりますので、ぜひポジティブな気持ちで臨める曲にしたいところです。
子供のピアノコンクールにおすすめの曲
結論から言えば、未就学~小学校低学年くらいまでなら、ギロック、湯山 昭、平吉 毅州あたりの曲がおすすめです。
実際に、コンクール会場で他の子の演奏を聴いていると、よく使われているなぁと感じます。
ここでは娘との経験を活かし、幼児や小学校低学年向けピアノコンクールにおすすめの曲を紹介しますね。
出場するコンクールの特色やレベル、またお子さん本人のレベルや特性によって、曲選びも変わることはご了承くださいませ。
主にコンクールの会場で聞いた曲や、出演者リストに載っていた曲から選んでいます。
未就学児
- 明るく弾むような和音が印象的な曲
- 3拍子らしいスタッカートとスラーを表現できると良い
- キレイで流れるような曲
- 単旋律なので、小さい子も挑戦しやすい
- 跳ねるような元気の良さが可愛らしい曲
- ハ長調で臨時記号もなく、小さい子にぴったり
- リズムに遊びがあって面白い曲
- 跳ねるようなダンスを踊っているところと、雨の日の静けさを表現できると良い
- 音が多くないのに、優雅な雰囲気を持つ曲
- 左手から右手への受け渡しが上手くいくと、聴き映えのある音楽になる
小学生低学年
- 美しく、流れるような曲
- 臨時記号やペダルの踏み替えなどもあり、テクニックは必要
- 拍取りがちょっと難しいかも
- 勢いがあって、格好イイ感じの曲
- 音が少なく、オクターブや大きな跳躍も無いので、挑戦しやすい
- テンポ速めの活き活きとした曲
- 指替えが多いため、無意識でも正しく指替えができるよう弾き込む必要あり
- まるでバウムクーヘンのように、一層一層優しい音楽を重ねていく曲
- 臨時記号が多く、慣れるまでは戸惑うかも
- オクターブがあり、手が小さいと弾けない可能性も
- 素朴な感じの曲
- 同じフレーズの間に表情の違うフレーズが入り、変化をよく表現すれば面白い
- 難易度は高くないが、その分指示通りに表現をきっちりさせないと、つまらない曲になる
- シンプルが故に、高いテクニックが必要
娘が実際にコンクールで演奏した曲
5歳からコンクールに出場していますので、実際に演奏した曲を紹介します。
年長
出場コンクール:グレンツェンピアノコンクール
さぁ、ワルツを踊ろう 作曲:W.L.ギロック
リズムを感じるのが苦手なところがあり、ワルツのリズムに苦戦しました。
1拍目を強めに、踊りの曲だから流れるように、を習得するまでが大変でした。
曲自体は難しくはないので、リズム感の良い子にはオススメの曲かと思います。
小学校1年生
出場コンクール:グレンツェンピアノコンクール
遊んでいる子供たち 作曲:バルトーク
リズミカルな曲で、更に同じメロディの繰り返し部分の表情を変えていくのが、面白い曲だなと思いました。
やはりリズムの点で娘は苦戦しました。
かっちりとリズム・テンポを刻める子に向いているかなと思います。
小学校2年生
出場コンクール:全日本ジュニアクラシック音楽コンクール(予選)
ソナチネ 第5番 第2楽章 ト長調 作曲:ベートーヴェン
今までのコンクール曲よりも、スタカートやスラーなど表現記号がたくさんあり、コロコロ変わりで、一気にレベルが上がったなと思いました。
娘の場合、指がまだしっかりしておらず、和音を弾く時にバラついてしまうと、よく指摘を受けました。
曲の雰囲気としてはしっかりリズムを刻む中にも流れがあり、個人的に好きな曲でした。
同じメロディの繰り返しが多く、表情の違いを表現できると良く仕上がる曲だと思います。
出場コンクール:全日本ジュニアクラシック音楽コンクール(本選)
ともだちモーツァルト 作曲:湯山 昭
十六分音符がたくさんあり、大人の私が見ても「楽譜が真っ黒(笑)」と思いました。
当時2年生の娘には、正直レベルが高すぎるのでは?とビビった曲です。
中盤では、左手の和音が4つの音になり、指のしっかりしていない娘には厳しい曲でした。
右手は多少音の跳躍もあり、十六分音符ばかりであり、大変だった印象です。
小学校低~中学年で、指の基礎ができている子に挑戦してもらたいなと思う曲です。
小学校3年生
出場コンクール:全日本ジュニアクラシック音楽コンクール(予選)
カーニバルの舞踏会 作曲:W.L.ギロック
それ程難しい曲ではないけれど、雰囲気の変化が面白い曲です。
最初と最後は元気に勢いよく、中盤は静寂とちょっぴり怖さを感じる場面です。
この曲は2年生のクリスマス発表会でヴァイオリンとチェロの3重奏で演奏した曲でもあります。
難易度はそれ程高くないけど、華やかさがある曲を選びたい時におすすめです。
出場コンクール:全日本ジュニアクラシック音楽コンクール(本選)
雨の日のふんすい 作曲:W.Lギロック
幻想的な、まさに「噴水」を感じる曲です。
主人公が森を歩いていると、遠くの方で水の音が聞こえる。
歩みを進めていくと、徐々に噴水の全貌が見えてきた。
遊園地にある噴水のように、水の勢いが小さくなったり大きくなったり。
一段と大きくパーッと噴いたと思ったら、パッと止まって最後の雫が落ちた。
『あぁ、なんてキレイな噴水なのだろう。』
みたいな物語を感じさせてくれます。
左手が留まることのない澄んだ湧き水をイメージしながら流れを作り、右手は噴水の表情を表現しています。
ペダル必須で、音を濁すのは厳禁です。
楽譜をパッと見すると単調な感じですが、音色、音量、リズム…表現する箇所が満載です。
一番盛り上がるところは本当にドラマティックです。
澄んだ音で流れるような表現が得意の人におすすめの曲です。
余談ですが、娘が先日、ピアノの先生に「来年もコンクールに出たい!!」と宣言していました。
という訳で、来年の夏も、ピアノコンクールに挑戦します!!
まとめ
未就学~小学校低学年くらいの子供のピアノコンクールについて、選曲方法やおすすめの曲を紹介しました。
選曲時に意識したいことは以下の通りです。
- 選曲する際はお子さんのレベルや身体的に可能か見極める
- ピアノコンクール本番までの期間を逆算して、選曲の背伸び具合を決める
- お子さんが気に入った曲が良い
今はYouTubeなどの動画配信サービスで、子供向けピアノ曲がたくさん出ています。
気になる曲があったら、調べてみてくださいね。
ピアノコンクールだけではなく、ピアノの発表会でも使えますので、この記事を参考にしていただけると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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