「メタ認知」という言葉を聞いたことがありますか?
ネットが発達し、「メタバース」の世界が誕生したり、某会社が社名を「メタ」に変えたり、なんとなく「メタ」という言葉が身近になっていると思います。
この「メタ」という言葉には「より上位の」「高位の」という意味があるんですよね。
知っていました?
「メタ認知」…「高位の認知?」「もっと上の認知!?」「メタ認知ってなんだーーーー!!!!」となりそうですが、
実は「メタ認知」って社会の荒波で生き抜く現代人にとって、とっても大切で最強なスキルなんです。
だからこそ、繊細で生きづらさを感じやすいHSPさんにはぜひ知っておいてほしいのです。
と、いうことで今回はHSPさんにこそ知ってもらいたい「メタ認知」について深掘りします。
メタ認知に興味のある方、「他人の不機嫌に振り回されて1日中どんよりしてしまう…」などの生きづらさから解放されるヒントがほしい方は、ぜひ参考にしてください。
メタ認知とは
まずは基本の”キ”です。
メタ認知を辞書で調べるとこのように載っています。
自分の行動・考え・性格などを別の立場から見て認識する活動をいう。
引用元:メタ認知|Weblio
私の言葉にすると、
自分の思考・感情や行動などを客観視して、次の言動を調整する力のこと
です。
もう少し専門的な話をしていこうと思います。
ともみ「ちょっと難しいな」と感じた方は華麗にスルーでOKです。
次の「メタ認知と混同しやすい言葉」へ読み進めてくださいね。
メタ認知は大きく分けて2つ
メタ認知は、ざっくり分けると「メタ認知的知識」と「メタ認知的活動」があります。
簡単に説明すると、以下のようになります。
メタ認知的知識…事前情報、プロセスについての知識
| 具体例 | 詳細 |
|---|---|
| ・自分は何が得意?〇〇さんは何が得意? ・目の前の課題で求められていることは? ・どう対処したら上手くいく? | 人の関する知識 課題に関する知識 攻略に関する知識 |
自分の経験や学習による、知識の蓄積による結果です。
特徴としては、言語化可能であること、経験を積むことで高めることができることです。
メタ認知的活動…リアルタイムの作戦会議、フィードバック
| 具体例 | 詳細 |
|---|---|
| ・この方法が最善かな? ・今回はこの選択が良さそうだ ・もう少し長い目でみてみようかな | モニタリング コントロール |
自分の経験則(メタ認知的知識)をもとに、「今、この瞬間の自分の状態や感覚」 をキャッチして、その場で行動決定をすること。
このリアルタイムのやりとりは、「感覚」「経験則」のような無意識の「主観」も含まれることから、必ずしも言語化できるものではありません。
簡単にまとめると、
自分にはどんな知識(経験則)や情報を持っていて、それをどう利用するか
ということです。
自分が持っている知識や情報をもとに解釈していくので、経験や学習を積むことで、メタ認知的知識を伸ばしていくことが可能です。
メタ認知的知識が豊かになればなるほど、思考が深まり、選択も増えるので、より効果的に能力を発揮できるようになるのです。
メタ認知の循環
最初に説明したとおり「自分の思考・感情や行動などを客観視して、次の言動を調整する力のこと」です。
今までの経験や学習から、より良い結果を引き出すためにどう行動選択をするか、を繰り返しているのです。
事前知識として何を持ち、どう認知し、どう行動決定するか、これがメタ認知の循環です。
ちょっと難しい説明が続いてしまいましたね。
自分の言動について「冷静で客観的な判断をしてくれる大人の自分」「コーチングのように寄り添うもう一人の自分」とイメージすると、わかりやすいでしょうか。
このメタ認知があるからこそ、「今の自分」の状況を把握し、次の行動選択がより良いものになるわけです。
たとえば、
「家事が終わらなくてイライラしている(メタ認知)。もっと効率よく家事をして、自分時間を捻出する良い方法を考えた方がいいね(行動決定)。」
「上司に意見を言いたいけど、緊張している。でも、この仕事は絶対成功させたいんだでしょ?(メタ認知)どう伝えるか考えよう(行動決定)。」
「この言葉、すごく心がざわざわする(メタ認知)。けど今回は受け流すのが得策かも(行動決定)。」
このように、より良い結果を出すために「どう行動するか」を決めるための「今の自分」を的確に把握する能力なのです。
メタ認知と混同しやすい言葉
「メタ認知」と混同しやすい言葉も、おさらいしておきましょう。
メタ認知と自己理解
メタ認知は、「今」「この状況」にフォーカスし、自己理解は「過去」「得た認知」にフォーカスしています。
| 役割 | 主な内容 | |
|---|---|---|
| メタ認知 | 自分をリアルタイムに観察し、 どう行動選択をするかの能力 | 今の思考、今の感情、今の評価、今の選択など。 リアルタイムの観察・調整センサー |
| 自己理解 | 過去の経験から「私はこういう人間だ」 と自分の全体像を深く知っている状態 | 自分の性格、価値観 強み・弱み 好きなこと・嫌いなことなど。 自分の詳細な取扱説明書を持っているイメージ |
メタ認知と客観視
メタ認知も客観視も、自分の外側から見ていることは同じです。
しかし、メタ認知はより良い結果を出すための行動選択を含み、客観視に感情や判断は含まれません。
| 役割 | 主な内容 | |
|---|---|---|
| メタ認知 | 自分の状況を把握し、 次の行動を調整する | 認知の把握だけでなく、思考や行動の修正が含まれる。 自分を上から見下ろす視点 |
| 客観視 | 自分の言動や置かれている状況の 事実だけを把握する | 感情や思考、判断などは含まれない。 事実を平等に判断するのみ。 自分を外から見る視点。 |
メタ認知とマインドフルネス
メタ認知もマインドフルネスも「今」にフォーカスすることは同じです。
しかし、メタ認知はより良い選択、成長を目指しますが、マインドフルネスはただただ受け入れるのみです。
| 役割 | 主な内容 | |
|---|---|---|
| メタ認知 | 自分の「今」を認知し、 コントロールする | より良い結果を出すための 選択(次のステップ)を含む。 |
| マインドフルネス | 自分の「今」を そのまま受け止める。 | 「今」の思考や感情、状態に気づく。 ジャッジや評価はしない。何も変えない。 |
メタ認知が高いと低い人の違い
メタ認知が高い人、低い人の特徴を紹介しますね。
メタ認知とは、自分の「今」の状況を的確に把握し、より良い結果になるよう次の行動を調整する力のことですよね。
ざっくりいうと、メタ認知が高いということは、「今」の状況を正確に把握すること、行動選択の精度が高いということです。
反対に、メタ認知が低いということは「今」の状況を把握する力が弱く、行動選択の精度が低いということになります。
それを踏まえた上で、メタ認知が高い人、低い人の特徴をまとめてみました。
メタ認知が高い人の特徴
まずはメタ認知が高い人の特徴から説明します。
- 自分の言動を振り返るクセがある
- 「この方法でいいのかな?」「他に良い選択があるのでは?」と問いかけている
- 失敗から学び、次に活かせる
- 柔軟な思考や対応ができる
- 状況に合わせて、より良い選択ができる
- 固定観念や思い込みに囚われにくい
- 感情に振り回されにくくなる
- 冷静に状況判断ができる
- 感情の整理が上手い
メタ認知が低い人の特徴
次に、メタ認知が低い人の特徴です。
- 自分の言動を振り返る機会が少ない
- 失敗から学べず、繰り返しがち
- 「自分は正しい」と思い込みやすい
- 思考の偏りに気づきにくい
- 多角的な視点で物事を捉える力が弱い
- 相手の立場になって考えることが苦手
- 感情に振り回される
- 怒り、不安などを抱え、感情に飲み込まれがち
- 気持ちの切り替えが苦手
メタ認知は何に役立つの?
メタ認知が高いことで得られるメリットは以下のとおりです。
- 感情に振り回されなくなる
- 問題解決能力が高くなる
- 良好な人間関係を築きやすくなる
詳しく説明しますね。
感情に振り回されなくなる
メタ認知が高い人は、自分の状況を冷静に見ることができます。
自分の感情を正しく知り、適切な行動がとれるようコントロールできるため、感情に振り回されなくなります。
問題解決能力が高くなる
状況を客観的に把握し、問題点を的確に抽出することができます。
問題の本質を見抜き、対策を適切に考えることができます。
どんな状況でも柔軟に対応できるでしょう。
良好な人間関係を築きやすくなる
状況を客観視する能力に長けているため、適切な配慮、距離感で関わることができます。
問題解決能力も高いため、周囲と衝突することなく、お互いが心地よい関係性をスムーズに築けるようになります。
HSPこそメタ認知を役立ててほしい理由
メタ認知は、社会の荒波で生き抜く現代人にとって大切なスキルです。
なので、繊細で生きづらさを感じやすいHSPさんにこそ高めてほしいスキルだと思っています。
全てのHSPさんに当てはまるわけではありませんが、
- 相手の言動、反応を気にし過ぎて「自分」を押し込めてしまう
- 深読みしすぎて最悪な状況を考えがち
- 相手に合わせすぎてしまい、消耗する
思い当たる節がありませんか?
「気にしすぎ」「敏感」なのは生まれもった気質です。
ネガティブに受け止める必要は全くなく、「小さな変化に気づける」「相手の気持ちが手に取るように分かる」ことは、とても素敵な能力です。
だからこそ、受け取った情報や刺激を、適切な対応に変える「メタ認知」を、上手く使いこなしてほしいなと思うのです。
そして、メタ認知って、HSPさんこそ高めやすい能力でもあるんですよ。
HSPがメタ認知を高めやすい理由
HSPさんがメタ認知を高めやすい理由、それはHSPの気質にあります。
- 変化や違和感を敏感に察知するため、メタ認知の循環に有利に働く
- 情報を深く処理する能力が高いから、適切な対応を導きやすい
このように呼吸をするように変化や違和感を察知してしまう私たちにとって、トライ&エラーは比較的簡単にこなせてしまう能力と言えます。



相手の反応が恐くて行動に移せない、優しいHSPさんがいらっしゃいますよね。
あくまでも「変化に気づき、対策案を出す過程」は、得意なHSPさんが多いと思われる、ということです。
HSPの気質など、HSPの基本について知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。


HSPがメタ認知能力を使う上で気をつけること
HSPさんは、幼少期から感じてきた違和感や生きづらさにより、HSP独自のフィルターを持っていることがあります。
フィルター自体は、どんな人でも持っているし、その人の色(偏り)があるものです。
なぜなら幼少期からの自分の経験を元にフィルターが作られるからです。
HSPさんの場合、幼少期から周囲の人の言動や感情を、自動的に受け取り、処理してきましたよね。
「相手を喜ばせたい」「相手を怒らせないように」「相手から嫌われないように」親や学校の先生、友達と周りにいる人たちに対し、このように思ってきたのではないでしょうか?
このように「相手ファースト」で自分のことを後回しにしてきたHSPさんは、持っているフィルターがネガティブな方に受け取りがち、偏っている場合があります。
私のメタ認知(私の自己理解)
私は内向型HSPです。
私も周りの変化や違和感を自動でキャッチし、相手ファーストに生きてきました。
もちろん、幼少期からの生きづらさを抱えながら。
HSPである私自身も、メタ認知的活動では変化や違和感を私のセンサーが勝手に受け取り、反応している自覚があります。
ですが、メタ認知的知識のところでまだまだ課題が残っていると感じています。
たとえば、職場の上司にちょっとした確認をしたい時。
「今、私が話掛けたら、水を差すことになるかな。」
「私がこれを言ったら、イライラさせるかも」
と、行動を躊躇してしまうところがあります。
空気を読むのは得意だけど「嫌われたくないフィルター」で物事を見てしまうため、結局一人で抱え込んで解決できずに…。
なんてこともありました。
今は、一人で抱え込まず「私が気になっているから」「私はこう思っているから」と伝えて話合うことが健全なコミュニケーションなのではないか、と考えているので、できるだけ行動に移すように修行中です。



なかなか上手くいくことばかりではありませんが、自分の気持ちを伝えるように、アラフォーになってようやく行動に移せるようになってきました。
私のようにネガティブフィルター強めのHSPさんは、メタ認知を鍛えることで、
- 他人の不機嫌に引きずられて、1日心の中がざわざわ、どんよりして過ぎる
- ぐるぐる思考に囚われて、1日中パフォーマンスがダダ下がり
- 気持ちが沈み過ぎて、好きなことさえ手につかない
なんてことが減ります。
大切な1日を自分らしく、大事に扱えるよう、ネガティブHSPさんにこそメタ認知は高めてほしいなと思います。



私も修行を積みます。
みなさんも、無理なくゆるっと
できそうなことから始めてみませんか?
まとめ
メタ認知の基本からHSPさんがメタ認知を高めた方が良い理由などを紹介しました。
メタ認知は、現代の荒波を生きる人にとって、とても大切なスキルです。
一言でいえば「自分の思考・感情や行動などを客観視して、次の言動を調整する力のこと」です。
このメタ認知が高いと、感情に振り回されにくくなり、問題解決や対人関係もスムーズにいくことが増えるでしょう。
だから、HSPさんにこそ高めてほしい能力だと私は思っています。
偉そうにメタ認知について書きましたが、私もまだまだ修行中の身。
感情の波に飲まれ、ネガティブの闇に囚われることもしばしばあります。
ですが、みなさんと一緒に、メタ認知を高めていきたいなと思っています。
次回、メタ認知を高める方法などについて詳しくお伝えします。
楽しみに、お待ちくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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